【事例2】の再現答案と振り返り!|令和5年度 中小企業診断士試験 二次試験

令和5年度 事例Ⅱ 試験のこと

2023年10月29日(日)に中小企業診断士 二次試験を、東京エリアで受験してきました。とても疲れました。
記憶が生暖かいうちに、再現答案の作成と試験中に考えていたことなどをメモしておこうと思います。結果は2ヶ月後。もはや完全に試験モードがオフになってますので、今更「不合格」と言われてもメンタルが…

他の事例の再現答案はコチラから。

令和5年度【事例Ⅰ】の再現答案
令和5年度【事例Ⅲ】の再現答案
令和5年度【事例Ⅳ】の再現答案

事例Ⅱ|再現答案です

再現度はこちらも90%。

問題文が長く、時間は「ちょうどぴったり」終わったくらいでした。あまり見直すタイプではない(タイプの問題ではない…)ので大きな問題はないのですが、やはり過去問演習よりはギリギリになってしまいました。

令和5年度 中小企業診断士試験
二次試験 【事例Ⅱ】再現答案


第1問
顧客は地元の少年野球チームと増加中の女子野球チームの関係者。特に監督と保護者が重要。競合はチェーン展開している大型スポーツ用品量販店。自社の強みは①野球商品の品揃え②ユニフォーム加工技術の高さと納品力③オリジナル商品の対応力とパーソナライズ提案力④監督との関係性。弱みは①価格競争力の弱さ②WEB未活用

第2問
少年野球チームの保護者に対し、月額定額制で子供の成長に合わせて野球グッズの随時交換ができるサービスを提供する。チーム運営と連携し集金は会費と一緒に集金。買い替え時の大きな金額負担を回避し競技継続を促進。

第3問:
地元の各スポーツ専門店と連携し、河川敷スポーツ施設でスポーツ体験イベントを実施。各店顧客のチームや保護者にSNSでの情報発信を依頼し口コミで参加者増。野球を体験した女子に提案力で魅力を伝えメンバー獲得。

第4問:
地元の少年&女子野球チームに対し、チーム単位で活用できるチーム運営支援アプリを提供。アプリ内で①メンバー募集支援②オリジナルグッズ&野球グッズの販売③保護者の要望や悩み相談④チーム活動の記録等の機能を搭載。SNS連動でチーム間や保護者同士の交流を生成しアプリ活性化。顧客と長期的に関係性を深め売上拡大。

※転載不可です

振り返り|プライシングの新しい流れ!?長期的な関係性構築をオンラインで

あっという間に事例Ⅰが終わり、ようやく目が覚めたところで事例㈼に突入です。第一問がどのパターンでくるかドキドキしつつ試験開始の合図を待ちます。試験間の40分はなにをすればよいかよくわからなかったので、廊下でラジオ体操してました。

与、与件文がながい!!!

がんばりましょう!

心の叫び、本日二回目。

事例Ⅰの与件文が長すぎたので事例Ⅱは「お手柔らかに」と思っていたら、まったくそんなことはなく3ページ強の大長編。いま振り返ってみたら、令和4年度は2ページ半、令和3年度は3ページ弱、令和2年度は2ページ半なので、実際ここ数年では一番長い令和5年度の事例Ⅱ。勘弁してくれ…

でも幸先がよいの第1問。直前に過去問の模範答案をおさらいしていた3C分析パターン(150字)!しめしめ…

第1問|B社の“現状”についての3C分析

3C分析を150字以内で述べよ、という過去に何度かあったパターンの質問。トリッキーな設問がでませんようにとお祈り申し上げていたので、ちょっと安心。

まず「顧客」。少年野球チームは即決で、そこにどのような要素を足しこむか。選択したのは、監督と、保護者と、女子。この3要素は与件文の後半でかなり存在感を発揮しているし、第2〜4問すべてで主要なステークホルダーとして登場。これで問題ないのでは?

そして「競合」。時制と範囲で少々悩む。結論としては「チェーン展開している大型スポーツ用品量販店」にしたんだけど、広い意味で同じマーケットで戦っていると言える他スポーツの専門店を競合と捉えるべきか少々悩む。でも、顧客を「少年野球チーム(+α)」としたことと整合性を保つことを優先し、野球マーケットにおける競合に限定。これは少々不安。

最後に「自社」。3C分析パターンでの自社分析のポイントは、強みと弱みの両方を必ず指摘すること

「顧客」&「競合」分析との整合性を考えながら、リストアップしたSWをすべてぶち込んだ答案が↑です。要素としてはちょっと多いかな〜と思いつつ、どれも捨てることができずこうなりました。「納品力」「WEB未活用」あたりは端折り過ぎだよなぁ…と自分自身に突っ込みながら、とにかく1点でも加点をとお祈り申し上げつつ列記。1発で150字びったり(最終マスに、「。」)となったため、ちょっとした達成感。まだ第1問…

試験終了後に模範答案や再現答案をみていると、顧客に公立小中学校をいれていたり、競合に他スポーツの専門店をいれているものがチラホラ。やはりか…

でも、自社の弱みのラストに「WEB未活用」を滑り込ませられたのはファインプレイでした。書いてる最中に「!」と思いつき、鉛筆を動かしながら他要素を短縮してイン。後ろの設問を考えると、必須要素でしたね。わーい。

第2問|プライシングの新しい流れ=サブスクリプション1択

与件文で脅威をピックアップしている際に「価格面での対競合に負ける」「保護者の金銭的負担」「買い替え負担が理由で野球やめる」とかでてきていて、これどう回収させるんだろう… と思っていました。

それに対するド直球の第2問。

  • ニーズ:金銭的負担を減らしたい保護者
  • 対応策:プライシングの新トレンドを採用

この対応策の具体的な内容を助言せよという設問でしたが、ニーズ度外視で「新しいプライシングの流れ」と聞かれた時点でサブスクリプション”しか思い当たりませんでした。今考えれば、シェアエコノミーやネオリサイクルなど一時的な金銭的負担を回避する提案はできたかもしれませんが、エッジー過ぎる提案は絶対に求められることはない中小企業診断士の記述試験なので、そのギリギリ有りなラインは“サブスクリプション”で間違いないだろうと即決断。

そうと決まれば答案作りは簡単。というかシンプルになり過ぎて後半で書くことなくなって困りました。少々悩んだ後、B社と監督との濃密な関係性を活用する施策として「チーム運営と連携し集金は会費と一緒に集金」を提案しました。これは外したっぽい。。。

ちなみにサブスクリプションは、一文字でも短く表現しようと考え月額定額制という表現に変更。これ、大丈夫ですよね…? ね?

第3問|女子チームのメンバー募集をB社がやるだと…

ニッチ市場を対象に顧客との関係性強化をしていことが中小企業の生きる道(少なくとも試験的には)であるとはわかっているが、女子チームのメンバー募集までB社がやるとは驚き。。。 ここまで踏み込ませるのは、実在の企業の取り組みがあったのだろうなと想像し、突飛すぎる提案をしたら事故るなと肝に銘じつつ答案作成。

さらに、「B社が取るべきプロモーションやイベント」と聞かれているので、「プロモーション」と「イベント」の両方に言及することを意識。この点、過去問でよくミスっていたポイントなので、本番でしっかり思い出せてよかったーと思いましたよ。

作成した答案は悪くないと思いつつ、「地元の各スポーツ専門店と連携」という模範答案はいまだに見つけられていないので、そこは少し外したのかも。。。でも、少しでもイベント情報を拡散するために大型量販店と敵対するグループで連帯をするというのは、そんなに筋は悪くないと思うのだけど。。。

一方、イベントに人を呼び寄せた後の最終コンバージョン施策が明らかに弱い。「提案力で魅力を伝え」ってなんぞ… 

ちなみに私、事例に出てくるA〜D社には実在のモデルがあるということを試験終わりまで知知りませんでした。試験後に、B社のモデルになった野球専門店が千葉県にあると話題になって知るという… これもまた、独学なり。
≫超野球専門店CV

第4問|長期的、オンライン・コミュニケーション、関係性の強化

そうとう狭く方向性が絞り込まれた設問。

しかも、「誰にどのような対応をとるべきか」と、答案に必要な要素まで丁寧に指定してくれている。これは、効果までしっかり記述できているかやディテールで差別化(他の受験者とですよ)していくしかなさそう。

全般的には期待されている答案ラインに沿って記述できましたが、大後悔がひとつ。

それは、この設問というか、【事例Ⅱ】全体として「ICT企業に勤めている30代の長男がB社を事業承継する決意をして戻ってくる」という強み&機会を答案に明記できていないという痛恨のミス。第1問の強みにも記載が必要だったし、第4問で「ICTに強い後継者のスキルを活用して」など記載すべきでした。与件文にはしっかりマーカー引いていたんだけど、完全にケアレスミスでスルーしてしまいました。

もし不合格になったら、これは後を引きずりそう。。。

総評

全体的な印象は、事例に引き続き「悪くない」です。予想得点は65点

これまでの過去問演習では、事例Ⅰは手ごたえにかなり不安があってもなんだかんだ55〜60点くらいは取れていました。それに比べて、本試験は少々手応えあり。明らかに方向性を外している設問もないはず。

そもそも過去者の採点がふぞろい自己流なので信憑性は高くないですが、試験後にみた3〜4の予備校作成模範答案を見てもこの感触は変わらず。

思ったより点数がとれていないとすると、第1問の顧客&競合の階層と幅を見誤っているケースくらいですね。あり得る!

合格発表、さらには得点開示まで、みなさん一緒にがんばりましょう。

(なにを?)

コメント

タイトルとURLをコピーしました